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# Webスクレイピングのためのローテーティングプロキシ

> スクレイパーがproxy rotationを使う理由、datacenter/residential/ISP/mobile proxyの違い、対象サイトに合うローテーション戦略を解説します。

IPベースのブロックはもっとも古く、今でもよく使われるスクレイピング対策です。サイトはIPごとのリクエスト数を数え、reputation databaseと照合し、hosting range全体をブロックし、1つの送信元からの挙動が自動化に見えるとCAPTCHAを出します。

ローテーティングプロキシは、複数のIPにリクエストを分散します。適切に使えば1つのIPへの負荷を下げ、通常の閲覧に近い交通パターンを作れます。不適切に使うと、低品質で不整合なIPが大量に切り替わるだけになり、より強いbot signalになります。

## プロキシが変えるもの

プロキシはスクレイパーと対象サイトの間に入ります。対象サイトからは、操作者の直接IPではなくproxyのIPが見えます。

役立つ場面:

* rate limitの分散
* blocked IPの除外
* 地域限定コンテンツへのアクセス
* 操作者のローカルIPを直接晒さない
* クラウド並列実行でsubtaskごとに通信経路を分ける

ただし、プロキシは壊れたselector、誤ったページネーション、明らかなブラウザ自動化を直すものではありません。規模化stackの1レイヤーです。

## プロキシの種類

### データセンタープロキシ

hosting providerやcloud infrastructure由来のIPです。速く安く、大量に入手しやすい一方、保護の強いサイトではhosting rangeとしてまとめて低信頼に扱われることがあります。軽いサイトやvolume対策には有効です。

### residential proxy

一般家庭向けISPに紐づくIPを使います。通常ユーザーに近く見えやすく、EC、検索、旅行、マーケットプレイスなどで成功率が上がることがあります。コストと調達倫理が重要です。IP poolがどのように集められているか説明できるproviderを選びます。

### ISP proxy

データセンターの安定性とISP登録IPの見え方の中間です。sticky session、安定した地域、datacenterより良いreputationが必要な時に向いています。

### mobile proxy

携帯キャリア網を経由します。carrier-grade NATにより多くの実ユーザーとIPを共有するため信頼されやすい場合がありますが、高価で過剰なことも多いです。mobile-firstの対象や、他のproxy typeが一貫して失敗する場合に限定して使います。

## ローテーション戦略

常に「リクエストごとに新しいIP」が正解ではありません。

### リクエスト単位

公開検索結果や単純な一覧ページのようなstatelessな対象では使えます。Cookie、cart、login、地域一貫性が必要なsessionでは危険です。

### sticky session

一定時間または1セッション中は同じIPを保ちます。JavaScriptが重いサイト、ログイン後ページ、ページネーション、地域やCookieの継続性が必要なタスクに向いています。

### タスク単位

カテゴリ、都市、keyword、URL batchなど、subtaskごとにproxy identityを割り当てます。クラウド実行のsubtask分割と相性が良く、失敗時の再試行もしやすくなります。

### 地域指定

米国価格を集めるなら米国IP、国別在庫を比較するなら国ごとに分割します。timezone、language、browser fingerprintもproxy地域と整合させます。

## ユースケース別の選び方

| 用途               | proxy方針                          |
| ---------------- | -------------------------------- |
| 公開静的ページ          | proxyなし、またはdatacenter + 控えめなrate |
| 大規模商品カタログ        | 防御に応じてdatacenterまたはresidential   |
| 検索/マーケットプレイス     | residential/ISP + sticky session |
| ログイン後ダッシュボード     | アカウントごとに安定IP、過度なrotationは避ける     |
| 地域別価格/在庫         | 国/地域指定proxy                      |
| mobile-onlyコンテンツ | 必要な場合のみmobile proxy              |

## よくある失敗

* IPを頻繁に変えすぎる
* 安いblocked IP poolを使う
* IP地域とtimezone/languageが矛盾する
* ログイン中にIPを変える
* 対象サイトの負荷を考えずに並列化する
* proxyを使えば規約や法的問題が消えると誤解する

Octoparseのような統合型ツールでは、proxy rotationをタスク設定の一部として扱えます。Octoparseはクラウド実行でのIP rotation、ローカル/クラウドで使える内蔵residential proxy、ローカル実行でのユーザー指定HTTP proxyをドキュメント化しています。重要なのは、proxy設定を実行戦略と切り離さず、subtask、スケジュール、browser session、network pathを同じ設計の中で扱うことです。

実務上のルールは単純です。効く範囲で最も弱いproxy戦略を使います。低リスク対象ではまず通常のペースで始め、volumeが問題ならdatacenter、reputationが問題ならresidential/ISP、継続性が必要ならsticky sessionを使います。
